2010年06月16日

命日

梅雨に入った。
傘を差さないといけない季節になった。

「いやー、鬱陶しい季節になりましたねぇ。」
「そうですよね。突然お邪魔してすみません。」
「いやいや、良いんですよ。来てもらったほうが、気がまぎれますよ。あ、何にします。メニューこれ。」
「すみません。じゃぁ、アイスコーヒーで。」
「本当にね。上の若い連中と来たらパソコンばっか見てんですよ。」
「パソコン?」
「そ。パソコン。
パソコン閉じて、心開けってんだよねぇ。」
「あ、それいい!もらいますよ。」




14日の日本対カメルーン戦は2−0日本の予想がはずれ、1−0。
それでも勝ちの予想は当たった。

一応3戦全勝を予想している。

息子には「オランダに勝つと思ってるの?」と言われた。

「デンマークとの試合見たけどあれなら勝てるよ」
「主力欠いてたんだけど・・・」
「準備万端ですねぇ。」


負ければ鬱陶しい梅雨が益々鬱陶しくなるが勝ったせいか
雨が上がり東京の火曜の朝は清清しかった。

「洗濯日和ですね!」
「そうなんですけどねぇ。
前もって言ってもらわないと。
旦那起こして短い朝はオシマイです。」
と、とある会社の受付譲。

前もって未来がわかるのならこんな楽なことは無い。
いや、わかったらわかったで大変か・・・。
予兆ってのがあるから、
それをよりどころに準備ができるっていうけど。
過去を振返ってあれが予兆ってのは簡単だ。

それにしてもあの受付嬢、旦那がいるんだ・・・。
まぁ、こっちは嫁さんと仲良いし関係ないけど・・・。

ちなみに受付嬢は結婚していることを匂わせてはいけない。

帰宅時。

最寄の駅に着いたとき雨が降り出した。
急激に雨足が強まって土砂降りだ。

「ゲリラ豪雨?」

雷が鳴っている。

"今駅。少し雨宿りして帰る"
そうメールを打って雨が弱まるのを待っていた。

近くで遊んでいた子どもも雨宿り。
しばらくして親が傘を持ってやってきた。

「雷が鳴ったらすぐ帰ってきなさいって言ったでしょ!」
「だって気がついたら間に合わなかったんだもん」

雷が鳴って雨があがれば梅雨が明ける。

ん?ちょっと早いか・・・。

何かの予兆?


・・・・・・・・・・・・・・・・

予兆を見抜けなかった人生最大級の後悔がある。


丁度一年前、とある女性が殺された。

そしてその容疑者が自殺(したことになっている)。

結局、なぜある女性が殺され、容疑者が自殺したのかの真相はわからずじまいだった。

真相を解く鍵を握る人物として事情聴取されたが、真相はこっちが聞きたいぐらいだった。

事件の予兆はあった。
でもそれは日常に紛れ込み、そして彼女たちはいなくなった。

遺体が遺骨になるのが異常に早かった。
不思議なことがいっぱいあった。
ちゃんと調べれば真相が解明されたはずだ。
警察は後手に回ったのだと思う。

「行くの?」
「行かない・・・。」
「そうね。私たちが行ってくるから、そのほうがいいよ。」

今日は、彼女達の命日。

あの事件から1年。
喪が明けた。

・・・・・・・・・・

雨が上がり、駅を出る。

空を見上げた。

後悔の扉が閉まりかけている。

「命日か・・・。じゃぁ、おしまいな」

雲間から光が差し込んでいる。

道端に紫陽花が咲いていた。

心の扉が開いた。


  
posted by 一丁目のせいちゃん at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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