2010年05月30日

"うぶけや"の爪切り


《パチン》 いや違う。
《ぱちん》 うーん違う。
この音をどう表現しようか・・・。
《さくっ》っていう何か硬柔らかいものを切ったときのクオリア。
和の響き。

人形町の【うぶけや】で爪切りを買った。
たぶん生まれて初めて爪切りで感動した。
”本物”ってこういうのを言うんだろうな。

  
・・・・・・・・・・・・・

「ところで、”うぶけ”って何ですか?」
「えっ、”うぶけ”知らないの?あんたどこの生まれ?」
「どこのって?」
「”うぶけ”も知らないんだ。”うぶけ”ってのは、これ。」
店番の上品なおばあさんはが手の甲を指差す。
「あ、産毛ね。産毛は知ってますよ」
「赤ちゃんの”うぶけ”も剃れる、切れる刃物ってことで屋号にしてるんですよ」
「なるほどね」

人形町の交差点近くにある刃物専門店【うぶけや】
現在放映中のドラマ『新参者』に出てくるお店だ。
本では【きさみや】ってことになっている。
創業は天明3年(1783年)創業。
全国に刃物職人を輩出しているとのこと。


「へぇー、これ明治初期のものなんだ・・・。裁ち鋏でかいですね。」
店内は狭いがまるで博物館だ。
「今は裁断機があるからいいけど、昔は鋏で切ってたからね」
「なるほど・・・。あ、そろそろ時間だ。えぇーっと、爪切りください。」
「じゃぁ、これね」
数種類あるなかからひとつを選び手に取る。
「これが一番売れてんだ。」
「じゃ、それください。」

最近、仕事は自転車操業でとにかく目の前の仕事をこなすだけになっていて新しいことや工夫しようっていう時間がない。
外回りの細切れ時間でこうやって店の人と話をしている。

「仕事とは直接何の関係もないけど、話題を収集しておくと商談のときに役に立つよ」
「そうみたいですね。聞いたことがあります。」

この時期は新人教育の一環で新人を連れて外に出る。
先週は二人。

豆腐専門の【双葉】で昼食をとり、食後の散歩で人形町を案内する。

【双葉】の目の前にある【柳屋】

「ここの鯛焼きは美味いよ・・・。ありゃ、まだやっていない」
「12時半からって書いてますね・・・。」
「しょうがない。諦めて。」

まだ午後の開店まで20分以上あるのに数人並んで待っている。

ちなみに『新参者』に出てくる鯛焼き屋ではない。
こっちの方が人形町の鯛焼きやって感じなんだけど何故か使っていない。

甘酒横丁を明治座方面に歩く。

「ここが【草加屋】。東京じゃ一番の煎餅屋だよ」

【草加屋】の数十メートル先にあるのが手作り工芸の【ゆうま】。

「こんにちは。」
「ごめんねぇ。まだ入ってないよ。」
「何がですか?」
「犬もらいに来たんじゃないの?」
「今日はひやかしです。犬、売れてるみたいですね。」
「そうなのよ。今からだと6月中旬以降ね。
そういえば次はいつ出演するの?」
「えっ、次はありませんよ。あれはたまたまですから。」
「そう。」

水天宮の御犬さんを模した<小さな縫ぐるみの犬>が【ゆうま】で売っている。
ドラマ『新参者』で安産のお守りに、この【ゆうま】の<犬>が出てきた。

「次はこの独楽ですかねぇ」

店を出て水天宮に向かう。

「さっきの犬を見に行こう」
「あのぅ、出演って何ですか?」
「たまたま、第一話に出てるって話・・・。」

テレビ出演の話はうやむやにして、水天宮の親子の犬を拝む。

「そろそろ時間だからそこの人形焼屋を見て観光案内はおしまい。」

水天宮の交差点にある人形焼屋の【重盛】。

「わぁー、ここも売り切れだね。」

それにしてもテレビの影響は凄い。

今年の夏は冷夏っていううわさだけど人形町界隈の夏は今年もアツそうだ。

・・・・・・・・・・・

路地を通った。

料亭【よし梅】の風鈴の音色が風に乗ってやってきた。

「あぁ、この音。なんか自然だよね・・・。」

ホットスポットにはお似合いだ。


http://petit-pro.seesaa.net/article/144007315.html
http://petit-pro.seesaa.net/article/144757841.html

 
posted by 一丁目のせいちゃん at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。